Webライター

一人前のWebライターとして活動するために必要なもの・スキルとは?

副業にもオススメなWebライター。
実際にWebライターとして活動するに当たり、必要なものってなんなのでしょうか。ここでは物・スキル・スタンスに着目して「Webライターに必要なモノ」をご紹介しましょう。

目次

ライターに必須のモノ

まずは活動するに当たり必要な物品や環境から。
「これだけ!?」ってほど少ないのでさくっといきますが、「パソコン」と「インターネット環境」だけあればまず問題なく仕事ができます。取材が必要だったりするとカメラやノート、レコーダーなどが必要になるかもしれませんが、特殊な物品の準備なく、身近な物だけで活動することができるのが特徴です。

副業でやるのであれば自宅のデスクトップで十分ですが、5~10万円で高性能かつ軽量とスペックの高いものを購入することができるので、フリーランスで活動するのであれば仕事場の制限を受けないノートパソコンを1台用意することをオススメします。

ライターに求められるスキル

物品という点でいうと非常にお手軽なWebライターですが、スキルという点でいうとちょっと特殊です。僕がWebライターに必要だと考えている能力や知識をご紹介します。

①ヒアリング・理解力

「お仕事」であるため、依頼者が求める文章の基準をきちんとヒアリングしなければなりません。クラウドソーシングなど、クライアントと直接のやり取りを介さずにできる仕事でも、執筆要件をきちんと理解しなければならないので、依頼内容をしっかりと把握する力が必要になります。

②情報収集力

記事を書く際には十分な下調べをする必要があります。情報収集ツールは検索サービス(Googleなど)で事足りますが、ネット上にはどこが情報源が不明瞭な情報があふれていますので、信頼性の高い情報を取捨選択した上で記事を書く力が求められます。

例えば、下記の2つの文章は同じことを言っていますが、文章の信頼性が段違いです。

・日本の人口は減っています
・厚生労働省の○○レポートによると、日本の人口は年間○%で減少しています

これは、情報源の有無、具体的な数字があるかどうかの差によりますが、信頼性の高い文章を書くためにも、きちんとした情報を探せる情報収集力が求められます。

信頼性の高い情報とは
事件・時事的なニュースであれば新聞、テレビなどの発信源・取材元の情報。その他情報では、書籍や雑誌に記載されている内容、国や自治体、企業などがサイト上で直接発信した情報など。いずれにしても「どこの」「誰が」発信した情報かが明確なオリジナルの情報であるほど、信頼性が高いと言えます。

③メディアに適応するための文章力・柔軟性

Webライターとして活躍するには、よほどの専門性がない場合、多種多様なジャンル、テイストで文章を書くことができる柔軟性が求められます。
Webメディアの執筆報酬は1,000円~3,000円(5,000円を超えるのは非常に珍しいです)と安価なため、数をこなすには複数のメディアで記事を書く必要があります。メディアが異なれば読者や求められる記事のジャンル・テイストが異なります。クラウドソーシングで仕事をするにも、美容や法律、住宅、恋愛と記事のジャンルは多岐にわたります。
特定の記事だけ書いて収入を得られるほど甘くないので、カメレオンのように変幻自在な文章を書けるようになりましょう。

④専門性や経験

これは必要というよりは、「持っていると強い」能力です。
特定の資格を持っていたり、専門知識や経験があるとライターとして有利になることがあります。
例えば、宅建を持っていれば住宅系、司法書士であれば法律系、ファイナンシャルプランナーであれば金融系の知識が豊富と判断されます。
また、美容部員をやっていた経験は美容系、旅行業者で働いていたならば旅行系の分野に強いと考えられますね。

こういった知識や経験は特定ジャンルのメディアからは重宝されますので活かさない手はありません。

あまり求められないスキル・モノ

一方で、Webライターにあまり求められないスキルや力もあります。

①独自性

お仕事には依頼者がいるため、依頼者の希望に沿わない文章はゴミでしかありません。
筆者(自分)の見解や主張が強い記事は、記事の使用先のサイトのテイストに合わないリスクがあるほか、読者に受け入れられないケースがあるため、避けられる傾向があります。

例えば、ハワイ旅行の予約サイトを運営している企業から、「ハワイ旅行を予約するときの参考になるコラム」を書いてほしいと言われたときに、ふさわしいのはどれでしょうか。

A:食事も遊びも満喫!ハワイをトコトン楽しんだ私の5日間
B:ハワイ旅行はいつがオススメ?季節と安さで選ぶベストシーズン
C:ハワイ旅行のプロ直伝!ハワイツアーは価格で選べ

依頼内容によりケースバイケースですが、この場合はBが最も無難で好まれます。
Aのように「私」目線の主観的な記事よりは、客観的な視点で書かれた記事の方が幅広い読者に受け入れられます。
また、Cは「価格」に絞った記事であることが想像でき、「価格以外で旅行を探したい人」には参考にしにくく、「価格で選ぶべき」という筆者の主張が強すぎます。
ですから、季節と価格からのベストシーズンを中立的にアドバイスしているBが、幅広い読者に受け入れられやすい記事として適切と言えます。

あくまで例になりますが、Webライターが書く文章で、ブログなどのように好きなことや書きたいことが書ける仕事や、筆者の経験や考え、主張を打ち出すことが求められるケースはほぼありませんので意識しておきましょう。

②文法知識

Webライターのお仕事では、正しい日本語がきっちりとできていなくても問題ないことがほとんどです。誤解しないでほしいのは、「間違っていても良い」というわけではありません。
しかし、多少文章がくだけていても、文法ルール上は誤りがあっても、分かりやすく自然に読むことができれば問題なかったりします。
もちろん、正しい日本語を身につけているに越したことはないのですが、それ以上に依頼内容の理解や記事の使用先に合ったテイストの文章が書けることの方が重要なんですね。

③どうとでも言える経験や実績

専門性や経験と似て非なるものですが、判断しようがないような主観的な経験は参考にしづらいため、強みになりにくいのが実情です。

例えば、
・旅行好きなので観光地には詳しいです!
・ブログを書いてたので文章には自信があります!
・美容やファッションは普段から雑誌を読んでいるので書けます!
など。

意気込みは買ってもらえるかもしれませんが、求めるレベルの文章が書けるか、という判断はできないので実績や経験としては有効ではありません。

Webライターとして必須の知識

Webライターとして活動をする上で、「SEO(検索エンジン最適化)」はマストで知っておくべき知識です。

Webサイトへアクセスする経路はいくつかありますが、その中でも重要なのが「検索エンジン(Yahoo!やGoogle)」からの流入です。
多くの方が検索エンジンを利用されるかと思いますが、たいていの方は検索結果の1ページ目、よくて2ページ目に表示された結果から、自身が求めている情報が掲載されたサイトを探しますよね。言い換えれば、1~2ページ目に表示されない場合、見てもらえない可能性が高まるわけです。

では、なぜライターがSEOの知見を持っておくべきなのかを解説します。
同じ文章でも、雑誌や新聞などの紙媒体の場合、その記事は雑誌や新聞を手に取った人以外は見ることはできません。
しかし、Web上に存在する記事は、その記事が掲載されたページを知らない人にも見られる可能性があり、その可能性を持つのが検索エンジンだからです。

検索エンジンは、Web上に存在する膨大なWebサイト(正確には1ページずつ)をデータベース化しており、検索されたキーワードに最もふさわしいと検索エンジンが考えるサイトを、検索結果に表示します。
Webメディアを運営するクライアントの多くがSEOについての知見を持っており、ライターが書いた記事が検索エンジンから評価され、特定のキーワードで上位表示されることを望んでいます。
もし、クライアントが望むキーワードで「検索エンジンの上位表示を約束できるライター」がいるとしたら、その人の書く記事は1記事10万円でも安いくらい価値があります。

残念ながら、検索エンジンがどのような基準で順位づけをしているかは、「キーワードを検索した人にとって役立つWebサイト」以上のことは明らかになっていません。ですから、検索エンジン対策のためにどうやって記事を書けばよいのか、という点については「読者にとって役立つ記事を書く」こと以上のことはお伝えすることができません。

しかし、逆に「検索エンジンが嫌うサイト」は一定明らかにされています。検索エンジン大手のGoogleは「品質に関するガイドライン」にて、下記のようなものは不正行為、価値のないコンテンツとして検索結果から削除すると明言しています。

コンテンツの自動生成
オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成
隠しテキストや隠しリンク
コンテンツの無断複製
十分な付加価値のないアフィリエイトサイト
ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み

Googleガイドラインから一部抜粋

最も有名なのが、「コピーコンテンツ」です。著作権云々、という倫理的な観点だけでなく、検索エンジン対策上も好ましくないのです。これらGoogleが設定しているガイドラインに抵触したサイトは、上位表示されるどころか、「検索エンジンでは表示されないようにする」という恐ろしい罰を与えられてしまいます。

ですから、クライアントの依頼で作成する記事については、上位表示は期待できないにしても、嫌われない記事を書くべきであり、そのための知識を持っておく必要があるのです。

ライターには意外と高度なスキルが求められる!

ライターを始めるに当たり、物品は最小限で済みますが、スキルや知識といった点では、意外と高度なものが求められるのです。
その中でも重要なのが、クライアントのニーズを引き出す力、それを理解し、文章に落とし込む力です。とりわけ、SEOに関する知識は、Webライターならではの必須知識です。SEOに関する書籍はたくさんありますし、Web上でも解説系のサイトがたくさんありますので、一度じっくり読んでみるとよいでしょう。