副業術

ネットビジネスへの誤解

目次

ネットビジネスは儲かる!?

現在、多くのネット系副業方法がありますが、これらのネットビジネスには「簡単に儲かる」「楽して稼げる」という誤解があります。
それはアフィリエイトやポイントサイトといった副業、お小遣い稼ぎで代表的なサービスが「稼げる!」という謳い文句を使っていたり、そのサービスがネットを利用しているという点に加え、かつてITバブルで急成長し、今や大企業となった楽天やDeNA、GREE、サイバーエージェントというインターネットビジネスで代表的な企業へのイメージがあるからではないでしょうか。
しかし、インターネットビジネス、とりわけ副業でのネットビジネスが稼げるものであるかは全く別物です。
稼ぎ易さで言えば、労働した分きちんと給料が払われるアルバイトを副業に選ぶ場合と、ネットの副業とでは、アルバイトの方が確実に稼げると断言できるくらいネットの副業は難しいです。
ここではネットビジネスが難しい理由を副業という視点に絞ってご説明しましょう。

集客するのが難しい

ネットでの副業が難しい理由の一番は、集客をするのが難しいからです。
ネットショップを運営したりアフィリエイト用にサイトを作成した場合、そこから売上を出すには、そのサイトを訪れて買物をする人、そのサイト経由で商品を購入する人を集めなければ始まりません。ネット上での「集客」はサイトへのアクセス数を指しますが、このアクセス数を増やすというのがとても難しいのです。
アクセス数を増やす方法は、検索エンジンからのアクセスを増やす、アクセス数のあるサイトと提携する、SNSなどで話題を作るといったモノが挙げられます。

まず、検索エンジンからのアクセスアップはリスティング広告という広告を使えば手っ取り早いのですが、これはお金がかかる広告であり運用が難しいので副業ビギナーには向いていません。

では何をするかというと、SEOと呼ばれるテクニックです。簡単にいえば、グーグルなどの検索エンジンで検索された時に、自分のサイトが上位に表示されるようにする施策です。ただ、このSEOは企業が数百万円をかけて実施していたりするくらいですから、誰もが検索するようなメジャーな検索ワードでの上位表示を狙うことは難しいでしょう。ではどうするかというと、地道にサイトのページ数を増やし、テールワードと呼ばれるあまり検索数の多くないキーワードからのアクセスを獲得するのです。そもそもSEOは「こうすれば上がる」という答えがあるものではありませんから、手間をかけて試行錯誤しながらアクセスアップを目指すしかないのです。

次に、アクセス数のあるサイトとの提携ですが、これも簡単ではありません。
提携とは、アクセスがめちゃめちゃあるサイトからリンクをはってもらい、自分のサイトへの入り口を作ってもらうことや、そのサイトで自分のサイトを紹介してもらうことを指していますが、そんなすごいサイトが自分の競合・敵になるサイトにリンクをはってくれることは稀です。
ネットビジネスの業界では、アクセス数があるサイトというのは非常に価値があります。多くの人に見られるサイトですから、広告価値がとても高く、そのサイトから「リンクをはる」ということ自体が金銭的な価値を持っているわけです。
相互リンクというものがありますが、これはあくまでサイトの所有者が判断するわけですから、リンクをはるサイトに好感が持てなければリンクをはるということはしません。当然、メリットがない限り自分のサイトで他人のサイトを紹介することもありません。
三つ目の話題を作ってそこからアクセスを集めるというものですが、これが難しいのは説明不要でしょう。(笑)

上記以外にも、アクセスを集める方法はありますが、ここで言いたいのはどれも簡単ではなく根気のいるものであるということです。そして、アクセスアップというのはネット上でビジネスをしている企業であれば、どの企業もガチで取り組んでいることです。シロウトが楽して勝てる世界ではないというのが実際のところなんですね。

ユーザーの眼は節穴ではない

アクセスアップに次いで難しいのが、自分のサイト経由で商品購入やサービス利用といったアクションをしてもらうことうことです。
いくらネットに詳しくないユーザーが多いとはいえ、ユーザーはアホではありません。情報があふれた時代だからこそ、ネットを駆使して商品を徹底的に調べるユーザーが増えています。商品の評判や価値を商品製造元のサイトだけでなく、口コミなどをチェックして、さらには価格などを比較して納得した上で購入するようになっています。
こういった傾向はネットに慣れた消費者よりも、ネットに不慣れなユーザーほど顕著だったりします。僕の親も、ネットには疎いくせに商品を買う時は徹底的に調べ上げてから買っているくらいですから。
では、そういったユーザーに自分のサイトを利用してもらうにはどうしたらよいか。答えは一つ、ユーザーが信頼するに足る情報を提供し続けることです。
ユーザーが探すであろう情報がそのサイトにはある、実際に利用してみないとわからない情報が載っている、といったユーザー目線の情報があることが大事です。ユーザー自身がネットを使って情報を仕入れることができますから、ユーザーの知識を超える情報がある必要があるんですね。
多くのアフィリエイトサイトには、ヤラセの口コミを紹介しているものがあります。これを否定する気はありませんが、自作自演だとしてもユーザーにメリットのある情報である必要があります。明らかに胡散臭い口コミや、「買ってくれ!」という臭いがぷんぷんするサイトは誰だって信用しませんから、作るだけムダというか、マイナスにしかなりませんので要注意です。
知識は必須!テクニックや技術が必要になることも
ネットビジネスをする上では、そのビジネスがどういう仕組みで成り立っているのか、どうやって儲けているのかという裏側を知る必要があります。
サイトを作るにはHTMLやCSSといった知識が必要ですし、サイトをカッコ良くするにはデザインのセンスが必要になったりします。そして何より、自分のサイトで紹介する商品やサービスを魅力的に「魅せる力」が必要になります。
例えば、商品が欲しくなるように良い点を魅力的に説明したり、きれいな写真・画像で商品を見せたりということが挙げられます。良い点だけでなく、悪い点も説明するとより親切ですが、「悪い点を考慮しても買う価値がある!」と思わせることができればより副業で成功する率が高くなります。 副業で勝ち組になるには、商品知識やこういったテクニックというものを常に磨いていかなければならないんですね。

ネットビジネスは難しい!だからこそおもしろい

ネットでの副業はとても難しいことがお分かりいただけましたでしょうか。(笑)
僕自身、Web業界で集客や商品の販促を行っていますが、いまだに何が最適なのかわからずにいます。これは一個人が副業をする際にも言えることです。ネットの副業に儲かるイメージを持っている人がいますが、試行錯誤をしながら継続すること以外に成功の道はありません。そして、魅力的に商品を見せるためには、ユーザーを納得させる商品知識もそうですが、自分自身がその商品を好きで、副業自体を楽しくできなければ続けることが難しいでしょう。矛盾していますが、稼ぎたいなら「稼ぐことを表に出さない」くらい謙虚なサイト作りが必要です。
ここまで「ネットじゃ稼げないよ!」というくらいに書きましたが、「難しい」ということを承知で取り組むことができれば、本業を超す収入を生む可能性があるのもネットビジネスであるという点も最後に書き添えておきます!なぜなら、稼いでいる人はたくさんいますし、頑張れば稼げるのも知っていますから。
イメージとは異なり大変で難しいものですが、だからこそおもしろいのがネットの副業なんですね。